FEATURE #003 SHUNSUKE NAKAMURA セルティック (スコティッシュ・プレミアリーグ)

2002年にイタリアのレッジーナへ移籍して以降、世界を舞台に戦っている中村俊輔。異文化の中に飛び込んでプレーしていく中で、心身共にたくましさを身につけていったという。2002年、ワールドカップメンバーから落選するという挫折も味わったが、苦境を乗り越えて、現在ではセルティックで1・2を争う強靭な選手へと成長した。中村俊輔の内面からにじみ出ている力強さは、G-SHOCKのタフさと共通するところがある。そんな彼に、タフについて語ってもらった。

体よりも、メンタル面でのタフさが重要。メンタルが強くなければ、技術もフィジカル的なことも生かせないからね。イタリアで3年間暮らしたレッジョ・カラブリアという町は、日本食レストランもないし、もちろん友達もいないからすごく孤独だった。そういう環境に身を置くことは、パワーを使って最初は疲れたけど、おかげで、好きなサッカーだけに打ち込む事が出来たんだ。今思うと、その3年間が僕のメンタルな面を相当成長させたんだと思うよ。
だからこそ2002年のワールドカップでメンバーに選ばれなかった時も自分に打ち勝つ事ができたんだ。
壁に当たったり、物事が上手く行かなかった時こそ、感情だけに流されず、自分に何が足りないのかを見つけるチャンスなんだ! 現実としっかり向き合って反省することで、次にするべきことが見えくるからね。 挫折があればあるほど、次にジャンプする時のバネになる。それはスポーツ選手だけじゃなく、誰にでも共通しているんじゃないかな。
そんな思いは、今でも変わらないよ。今僕が所属するセルティックでは、攻撃の起点になるサイドハーフをやっているんだけど、チームの勝利の為には、自分の個性を出しつつも、守備もしなければならない。チームとして求められるプレーをしつつ、自分にしかできないプレーをしていかなければいけない。そうやって引き出しを増やしているんだ。今まではピッチの中央でプレーしてきたから、本来の持ち味がなかなか出せないのは、やきもきするけど、その経験が更に自分を成長させて、プレイヤーとしての能力を更に向上させてくれる。
一般社会でも同じだと思うよ。やりたい仕事があるのに、希望とは違う部署に配属されたり、本意でない仕事をしなければいけないケースが絶対あると思う。そんな時に、『こんな仕事できない!』と言っていたら、成長できない。『じゃあ、やってみるか』と前向きにとらえ、今、会社から求められている事をすべきだと思う。そんな中で自分の仕事のスキルを上げて行けば、後々、自分が本当にやりたかった得意分野に戻ってきたときに、今まで苦手だったジャンルを経験したことは、自分の新たな強みとなると思う。
プレイヤーとしてはもちろんの事、人間的に成長し続ける為に、僕はこの短所を埋めて、長所も伸ばすという作業を、ずっと続けるだろうね。

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PROFILE
1978年6月24日生まれ。神奈川県出身。ポジションはミッドフィルダー。1985年からサッカーを始め、1991年に横浜マリノスジュニアユースに所属し、2度の全国制覇を経験。1994年に桐光学園高校サッカー部に入部。高校3年生の時に全国準優勝を果たす。1997年に横浜Fマリノスに加入し、2000年にはシドニーオリンピックの日本代表に選出された。2002年、セリエAのレッジーナへ移籍し、世界を舞台にした活躍がスタート。2005年、スコティッシュ・プレミアリーグのセルティックに移籍し、リーグ3連覇に貢献。個人タイトルはJリーグMVP、AFCアジアカップ中国2004MVP、スコットランド・プロサッカー選手協会年間最優秀選手などを受賞している。 http://shunsuke.com/
中村俊輔
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