30th ANNIVERSARY REAL TOUGHNESS 2013

BMX STREET JAMストリート ジャム

WINNER!

勅使川原
大地


PROFILE

軽やかに舞うユーマや、繊細なトリックを堅実に組み立てるマックスに対し、ともにビッグトリックを繰り出すダイチとウミヒコによるバトルの格好となった予選Aグループ。
決勝にこそ進めなかったものの、ウミヒコによる地に足の着いた数々のトリックは圧巻だった。中でも3トライにしてパーフェクトを得たバースピンからのアイスピックグラインドは、正確さと高次元のバランス感覚を持ち合わせるライダーとして改めて彼が評価されるシーンであったと言える。
しかし、ステアセクションからクオーターセクションの間を途切れなく持ち技を披露し続けるダイチは、その上をいく印象を大衆へ与えていたのは事実。
キレのあるグラインドトリックをハンドレールで見せると、そのままクオーターセクションでエアトリックを繋げるなど、総合的にステージを走り回り個性を表現したダイチが決勝への切符を勝ち取った。

今夏の湘南ステージでこの東京ステージへの出場を決めたショータ。そしてその湘南をベースに活躍の場を拡げる最年少のヒロキ。
ヒロキに対して最年長となるレヒトは数々のビッグレールを手中に収めてきたグラインドマスター。
そして、LAストリートを代表するライダーとして頭角を現してきたRaul Ruizに4名による予選Bは、大舞台に動じず、むしろ大舞台だからこそ本領を発揮するショータが、自他ともに認めるライディングを披露し決勝へと進出する。

2度のREAL TOUGHNESSディフェンディングチャンプとして注目されたマツケンは、今回はケガからの復帰戦。
のっけからビッグエアやハイスピードなドロップオフを披露するDylanは、ショーライディングもこなす米西海岸のライダーであり、アングラ精神のにじみ出た通好みなトライが光る京都のタカオとは相反するライダーだ。
また、名古屋きってのテクニシャンであるリョウは、アピールこそ控えめながらも、限られたステージ上のセクションにおいてジャッジを唸らせる難易度を押さえてくるなど、各自の個性が面白い予選Cとなった。
ヘルメットにタンクトップという出で立ちに相応しい気合い十分のスピードとパワーを出し切ったDylan Starkが、決勝へと進むことになった。

タフなメンツが集まりしのぎを削るコンペとして3年目を迎えたREAL TOUGHNESS。毎回優勝候補として誰もがリストアップするダイチとショータに加え、米西海岸からパワーを武器に勝ちを狙うDylanの3名による決勝は、ジャンベのバンドによってライダーだけならず観客の鼓動までもが最高潮へと達する素晴らしいバトルとなった。
予選から際立った高さとスピードを披露してきたDylanがミスを続けてしまうほど高まった空気の中、ファーサイドのアイスピックやノーリーからのグラインド、そして打点の高い360エアからの完璧なフェイキーを披露するショータは、ステージでのライディングを楽しんでいる様子。
この東京ステージの予選として10月に開催されたPerugia Cupでのバトルを勝ち取ったダイチは、3人中最もミスが少なく、そして観衆のハートを引きつけて離さないリズムを持っているようであった。
ステアセクションでは、慎重なバイクコントロールを必要とするハンドレールでのクランクスライドや、ピタッと沿わせるようにフロントペグを流すトゥースピックハングオーバーなどのグラインドトリックに加え、予選ではややギコチナさのあった180バースピンドロップオフを完璧な形で披露。
クオーターセクションにおいてはDylanに高さこそ劣るものの、ジャッジ席とを隔てる柵へのストールや、まっすぐに進入しそのまま後方回転するバックフリップをこなすなど、リスキーなトリックを次々と大舞台の観客に見せつけ念願のチャンピオンとなった。
表彰式でのインタビューでは、これまで優勝を目指してきたもののなし得なかったことへの悔しさとともに、今回かなったことへの喜びを語ったダイチ。
ともに今回の東京ステージへと上がったライダーらと今後の国内BMXストリートシーンを牽引していくことは間違いなく、ますますの成長が期待されるライダーでもある。
ライバルであり友人でもある彼等の活躍が、これまで以上に期待でき輝かしいものであることを示唆する東京ステージであった。